地方・郊外テレワークのメリット最多は「通勤ラッシュからの解放」44.8%——困りごと最多は「都市部へ出向く移動の負担」41.2%
この記事の要点
- 地方・郊外テレワークのメリット最多は「都市部の通勤ラッシュから解放される」44.8%。「居住費が下がる/広い住まいに住める」37.1%、「自然環境の中で生活できる」29.0%が続く
- 困りごとの最多は「打ち合わせ等で都市部へ出向く際の移動の負担」41.2%。「仕事相手と直接会う機会が極端に減る」33.0%、「通信環境の不安」27.0%が続く
- 「特にない」はメリット側26.9%・困りごと側22.1%で、魅力も不安も具体的に認識されている
| 調査名 | テレリモ総研「地方・郊外テレワークと働き方に関する調査」 |
|---|---|
| 調査主体 | 株式会社LASSIC(テレリモ総研) |
| 調査時期 | 2026年7月2日〜7月6日 |
| 調査方法 | インターネット調査 |
| 調査対象 | 20歳〜65歳のテレワーク/リモートワークを経験したことがあるワーキングパーソン男女 |
| 調査対象地域 | 日本全国 |
| 有効回答数 | n=1,004 |
| 回答数内訳 | 男女別:男性 n=522、女性 n=482/年代別:20代 n=190、30代 n=200、40代 n=249、50代 n=268、60代 n=97/出社形態別:フルリモート n=150、ハイブリッド n=466、フル出社 n=388 |
地方・郊外テレワークのメリット、最多は「都市部の通勤ラッシュから解放される」44.8%
テレリモ総研は、テレワーク経験者1,004名を対象に、地方・郊外でのテレワークで期待できるメリットと想定される困りごと(各11項目・複数回答)を調査した。メリットの最多は「都市部の通勤ラッシュから解放される」44.8%で、「居住費が下がる/同じ予算で広い住まいに住める」37.1%、「自然環境の中で生活できる」29.0%が続いた。
生活コストに関わる項目では、「食費・日用品など、住居費以外の出費も抑えられる」も24.4%にのぼる。通勤からの解放と暮らしのコストダウンが、地方・郊外テレワークの二大メリットである。なお「特にない/地方在住の予定はない」は26.9%であった。
n=1,004/全11項目から複数選択/単位:%(出現率の高い順)
(出所)テレリモ総研「地方・郊外テレワークと働き方に関する調査」(2026年)
困りごとの最多は「都市部へ出向く際の移動の負担」41.2%、対面機会の減少33.0%が続く
想定される困りごとでは、「打ち合わせ等で都市部へ出向く際の移動の負担が大きい」が41.2%で最も多く、「仕事相手と直接会う機会が極端に減る」33.0%、「通信環境に不安・課題がある」27.0%が続いた。上位2項目はいずれも、都市部との物理的・対人的な距離に関わる項目である。
キャリア面では「スキルやキャリアを伸ばしにくい不安がある」19.3%、「住む地域によって収入が下がる懸念」18.5%が挙がった。一方、「特にない/困ることはない」は22.1%にとどまり、地方・郊外テレワークには何らかの不安を感じる人が多数派である。
n=1,004/全11項目から複数選択/単位:%(出現率の高い順)
(出所)テレリモ総研「地方・郊外テレワークと働き方に関する調査」(2026年)
困りごと最多の「移動の負担」は出社形態3グループで41.2〜41.3%と一致、同居・転居のメリットはハイブリッド勤務が高い
最も多い困りごと「打ち合わせ等で都市部へ出向く際の移動の負担が大きい」と、同居・転居に関わるメリット2項目を、出社形態グループ別にみる(図表3)。
複数回答/単位:%/フルリモート勤務 n=150、ハイブリッド勤務 n=466、フル出社 n=388
(出所)テレリモ総研「地方・郊外テレワークと働き方に関する調査」(2026年)
移動の負担は、フルリモート勤務41.3%・ハイブリッド勤務41.2%・フル出社41.2%で、グループ間の差は0.1ポイントにとどまった。一方で「住居に余裕があり、親世帯との同居・近居がしやすい」はハイブリッド勤務26.2%に対しフル出社13.7%と、12.5ポイントの差がある。「配偶者の転勤や地元転居があっても、住む場所を変えて働き続けられる」もハイブリッド勤務21.7%が高く、フルリモート勤務10.7%とフル出社11.9%を上回った。
メリットの感じ方は男女で異なり、「通勤ラッシュからの解放」は女性47.5%、「自然環境の中で生活できる」は男性31.6%
メリット全10項目(「特にない/地方在住の予定はない」を除く)を、男女別にみる(図表4)。
複数回答(「特にない」を除く全10項目)/単位:%/男性 n=522、女性 n=482
(出所)テレリモ総研「地方・郊外テレワークと働き方に関する調査」(2026年)
最多の「都市部の通勤ラッシュから解放される」は女性47.5%・男性42.3%、2番目の「居住費が下がる/同じ予算で広い住まいに住める」は女性39.6%・男性34.7%で、いずれも女性が上回る。逆に「自然環境の中で生活できる」は男性31.6%・女性26.1%となった。男女差が最も大きいのは「配偶者の転勤や地元転居があっても、住む場所を変えて働き続けられる」で、女性19.3%・男性13.4%の5.9ポイント差である。
年代別では「通勤ラッシュから解放」が40代49.4%で最も高く、3番目の困りごとは20代がキャリア不安・50代以上が生活インフラ
メリットの上位2項目と、年代による差が大きい「住居に余裕があり、親世帯との同居・近居がしやすい」を、年代別にみる(図表5)。
複数回答/単位:%/20代 n=190、30代 n=200、40代 n=249、50代 n=268、60代 n=97(60代は参考値)
(出所)テレリモ総研「地方・郊外テレワークと働き方に関する調査」(2026年)
「都市部の通勤ラッシュから解放される」は40代49.4%が最も高く、20代38.9%との差は10.5ポイントとなった。「居住費が下がる/同じ予算で広い住まいに住める」は30代42.5%が最高である。「住居に余裕があり、親世帯との同居・近居がしやすい」は20代28.9%から50代13.4%まで下がり、若い層ほど親世帯との近さを利点として挙げやすい。
困りごとにも年代の違いがある。最も多い「移動の負担」と2番目の「仕事相手と直接会う機会が極端に減る」は全年代で共通するが、3番目に挙がる項目は年代ごとに変わる(図表6)。
複数回答/単位:%/各年代のnは図表5と同じ(60代は参考値)
(出所)テレリモ総研「地方・郊外テレワークと働き方に関する調査」(2026年)
20代は「スキルやキャリアを伸ばしにくい不安」24.7%が3番目に入った(全体では19.3%)。30代・40代は「通信環境に不安・課題がある」29.0%・28.5%、50代・60代は「医療・教育などの生活インフラに不安」がともに29.9%で並んだ。年代が上がるほど生活基盤への不安が強まり、若い層はキャリアの停滞を気にしている。
テレワークの継続を望む人の51.5%が「通勤ラッシュから解放」をメリットに挙げる
これからのテレワークの継続意向と、メリットの感じ方との関係をみる。「今より頻度を増やしたい」または「今と同じ頻度を続けたい」と答えた継続を望む人(n=606)と、それ以外の人(n=398)で比べる(図表7)。
複数回答/単位:%/継続を望む人(増やす・維持)n=606、それ以外 n=398
(出所)テレリモ総研「地方・郊外テレワークと働き方に関する調査」(2026年)
「都市部の通勤ラッシュから解放される」は継続を望む人51.5%・それ以外34.7%、「居住費が下がる/同じ予算で広い住まいに住める」は42.9%・28.1%となった。逆に「特にない/地方在住の予定はない」は継続を望む人23.3%にとどまり、それ以外32.4%を下回る。テレワークを続けたい人ほど、地方・郊外での暮らしに具体的な利点を見いだしている。
まとめ:地方テレワークの魅力は「通勤と住まい」、壁は「都市部との距離」
地方・郊外テレワークのメリットは「通勤ラッシュからの解放」44.8%と「居住費の低下」37.1%が上位で、都市生活の二大負担である通勤と住居費から自由になれることへの期待が大きい。困りごとは「都市部へ出向く移動の負担」41.2%と「対面機会の減少」33.0%が上位で、完全には切れない都市部とのつながりが壁になっている。
感じ方は属性によって分かれる。ハイブリッド勤務は親世帯との同居・近居26.2%や配偶者の転勤への対応21.7%を挙げやすく、女性は通勤と住居費、男性は自然環境を評価した。年代別でみると、通勤ラッシュからの解放は40代49.4%で最も高い。親世帯との同居・近居は20代28.9%から50代13.4%まで下がる。
困りごとの最多「移動の負担」は出社形態3グループで41.2〜41.3%と差がなく、立場を問わない共通の壁である。3番目に多い困りごとは分かれ、20代はキャリアを伸ばしにくい不安24.7%、50代・60代は生活インフラへの不安29.9%が挙がった。テレワークの継続を望む人では、通勤ラッシュからの解放51.5%と居住費の低下42.9%が、それ以外の人(34.7%・28.1%)を大きく上回る。
メリットで「特にない/地方在住の予定はない」が26.9%にとどまる一方、困りごとで「特にない」は22.1%だった。魅力も不安も具体的に認識されており、移動負担の軽減や通信環境の整備といった課題への手当てが、地方・郊外テレワークの現実味を左右する。
編集責任者・所長の視点
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よくある質問
- 地方に移住してテレワークするメリットは何ですか?
- 最大のメリットは通勤と住居費からの解放です。テレリモ総研が2026年7月にテレワーク経験者1,004名に実施した調査(複数回答)では、「都市部の通勤ラッシュから解放される」44.8%、「居住費が下がる/同じ予算で広い住まいに住める」37.1%が上位でした。「食費・日用品など住居費以外の出費も抑えられる」24.4%も含め、都市生活のコストから自由になれることへの期待が大きい、とテレリモ総研はみています。
- 地方でのリモートワークのデメリットや不安は何ですか?
- 都市部との距離に関わる負担が上位です。テレリモ総研の2026年7月調査(n=1,004・複数回答)では、「打ち合わせ等で都市部へ出向く際の移動の負担」41.2%、「仕事相手と直接会う機会が極端に減る」33.0%、「通信環境の不安」27.0%が上位でした。「スキルやキャリアを伸ばしにくい不安」19.3%、「収入が下がる懸念」18.5%というキャリア面の不安も2割前後ある、とテレリモ総研は分析しています。
- 地方テレワークに不安を感じない人はどのくらいいますか?
- 「特にない/困ることはない」と答えた人は22.1%です。テレリモ総研の2026年7月調査(テレワーク経験者n=1,004)では、甄8割が何らかの困りごとを想定していました。一方メリット側でも「特にない/地方在住の予定はない」は26.9%にとどまり、地方・郊外テレワークは魅力も課題も具体的に認識されているテーマだとテレリモ総研はみています。

